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こんにちは。
お久しぶりです。 まだこのブログをお読みになっている方がいらっしゃるか甚だ疑問ではありますが、久しぶりに更新してみます。 まずは近況報告をば。 半年間の研修を終え、この秋漸く配属が決まりました。 今は大阪で働いております。 東京に比べれば、随分郷里に近くなり、連休となればいつでも帰れますから便利はよくなりました。 配属から一ヶ月経ち、業務にも馴れて少しずつですが余裕も持て始めてきております。 まぁ、そのお陰でこうして今回久しぶりにブログの更新をすることもできておりますし、弓道を再び始めたりもしました。 さてご挨拶はこの辺りにして、掲題の件について話してみます。 レバレッジ経済と題うちましても、いきなりなんで経済の話、と思われるかもしれませんが、悲しいかなこういった話しか取り分けて書く話題をもっていないんです。 仕事と勉強に忙殺される日々なのであります。 レバレッジ経済とは読んで字の如くレバレッジ(てこ)を利かせた経済のことを定義します。 ここでのレバレッジとはもっぱら他人資本、つまり借金のことを指すんです。 最近になってとみにレバレッジ経済の危険性を危ぶむ論が聞こえ始めましたが、まずはなぜこのレバレッジ経済が世界中に浸透して行ったかを確認してみます。 例えば此処に、100億円の資本を元手に毎期1億円の純利益を稼ぎ出す企業があったとします。 その企業が毎期2億円を稼ぐようになるにはどうすればいいでしょうか。 答えは簡単で銀行や市場から100億円借りてくればいいのです(本当は資本コストや経済合理性の観点からの考察が必要ですが、ここでは簡単に)。 すると、利益は二倍なわけですから、経営陣の報酬も二倍、従業員の給与も二倍、株主への配当も二倍となります。 つまり皆がハッピーな訳ですね。 かなり矮小化した例ではありますが、レバレッジ経済への誘引はこの例に尽きると思います。 最近になって問題視されだした行過ぎた成果主義が問題だったんです。 自分の懐に入る報酬が青天井ならば、どんな優れた経営者も道を見誤ります。 しかも、そのレバレッジを利かした経営が株主に褒め称えられるのですから。 これが、成果主義に続くレバレッジへの誘引、行き過ぎた株主偏重です。 株主を軽視しすぎていると揶揄されてきた日本経済もここ数年の方向転換は著しく、経営課題に株主利益を含まない企業を探すほうが難しい時代です。 この背景には株主、つまり市場への行き過ぎた信頼感があります。 どんな優秀な経営者も何千万というプレイヤーが構成し、その中で最適解を求める市場より賢くは無いと皆思っていたのです。 その考えは凡そ間違っては無いのかもしれません。 しかし、時として市場も判断を誤ることがあります。 レバレッジ経済へと株主が誘ったのも市場が投資判断を誤ったからです。 物凄く簡単な例を挙げますと、ROEという指標があります。 おそらく、株式投資の本をとってみますと絶対にこの指標の説明をしていることでしょう。 そして、そこではきっとこの数値が高い企業ほど素晴らしい企業だと記載されている筈です。 このROE信仰はついこの間まで世界中の市場を席巻しておりました。 私が4月入行した時分もファイナンスの研修で、如何すればこの数値を向上させるソリューションを提供できるかを学んだりしたものです。 このROEというのは、Return On Equityの略語でありまして、純利益を自己資本で除したものです。 冒頭の100億円で毎期1億円稼ぐ企業の例に戻ってROEについて少し考えて見ましょう。 例えばその100億円が自己資本だったとします。 この場合、ROEは1%です。 そこで100億円の借入をしてみましょう。 借金は他人資本ですから分母は増えません。ですが、分子の利益は2倍になります。 結果ROEは2%となるわけです。 本当はこんなに簡単にいきませんが、こうしてROEの向上を急かされた経営者は高レバレッジの経営へと陥っていったわけです。 さて、この辺りでレバレッジ経済がどういったものであるかはご理解いただけたかと思いますが、ではそのレバレッジ経済の問題点はなんなのかについて考えて見ましょう。 それは、一言で言うとその揺れ戻しです。 世界中の企業が、レバレッジを利かせて身の丈以上の経営を進めた結果、グローバル経済はある意味バブル状態になっていたのではないかと私は考えております。 つまり実体からはかけ離れた経済状況にここ数年のグローバル経済は膨らんでしまったのではないかと。 バブルの崩壊は決して適正水準にまで経済が減退しても後退の歩を留めません。 それ以上に経済は揺れ戻すのです。これは歴史を見ても明らかなことです。 今回のレバレッジ経済の失敗で問題なのは、この揺れ戻しが世界中で勃発していることです。 一国の経済がバブルでそれが崩壊してもその揺れ戻しは限定的です。 他国の経済は健全な状況なのですから。 それが世界的に揺れ戻しが起こると、逃げ場はありません。 減退が減退を呼ぶ、ある意味マイナスのレバレッジが利くといっても良いでしょうか。 そんな危機に今グローバル経済は瀕しているのだと私は考えております。 ですから、私はこれからの経済の展望について大変悲観的であります。 新聞報道等では「グローバル経済の回復は早くても・・・・」等と言っておりますが、その回復というのをここ数年の経済状態までの回復とするならば、今後回復することは無いと思うのです。 実体以上に膨れ上がっていた状態が今までのグローバル経済なのですから(勿論、振り子のようにいつかは再び膨れ上がり回復するのでしょうが、多分何十年という先でしょう)。 ですから、今は何時までこの揺れ戻しが続くのか、といった事を議論するほうが建設的なのではないでしょうか。 だなんて事を、不景気を肌で感じる仕事柄日々考えて働いている訳ですが、まぁなんとも悲しい 性分です。 次はもっと明るい話題で更新してみます。
by fwkc9841
| 2008-11-26 21:36
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